建設業界の現状を知ろう

建設業界の需要は高まっていますが、慢性的な人材不足が続いています。
若手の参入が少なく、技能を継承する者もおらず、建設業を担う人材の確保が大きな課題です。

なぜ人材不足に陥っているのかというと、肉体労働の休暇の少なさ、低賃金など労働環境においてマイナスなイメージを持ってしまうためです。
現実問題として、社員が定着しにくく離職率が高い企業が多々あります。

課題を解決するために注目されている「DX化」

現在、様々な業界で注目を集めているのが「DX」です。
DXとはデジタルトランスフォーメーションの略称で、「IT技術の浸透は、人々の生活をあらゆる面でより良いものへと変える」とスウェーデンの大学教授エリック・ストルターマン氏が2004年に提唱した概念です。

ITを駆使して製品やサービスの質の向上、業務の効率化を図ることで、消費者と自社の利益につなげるのが目的です。
様々な業界で導入が進められており、特に2020年のコロナショック以降はこの動きが加速していきました。
建設業界でも積極的に導入する企業が増えてきています
DX化が進められれば業界が抱える課題を解決できると予想できます。

DXで解決できる課題

IT技術の具体的な活用例をご紹介していきます。

・業務効率化
長時間労働の解決策は業務の生産性・向上です。

国土交通省が推奨するBIM/CIM(ビムシム)はDX化において注目度が集まっているのはワークフローです。
BIM/CIMは、計画、調査、設計段階から3次元モデルを導入することにより、一連の建設生産・管理システムの効率化・高度化を図ることを目的とした取り組みのことを指します。
施工、維持管理の各段階においても3次元モデルを連携・発展させて事業全体にわたる関係者間の情報共有を容易にします。

これまで2次元の図面を利用していた場合と比べ、より理解しやすくなり作業の正確性や効率性のアップが期待できます。

・技術の安定化
最新技術を積極的に取り入れていくことは、作業の質の安定化を図るためには重要です。
例えばICTを活用した建設機器の遠隔操縦は様々な場面で活用されるようになってきました。
代表的なICT技術であるドローンの活用は、測量、管理、点検などが安全に正確に低コストで行えるため、今後も積極的に活用されてくると予想されます。

熟練技術者でしかできない一部の作業も、AIの活用でカバーできる範囲が増えています。
高難易度の技術も、就業年数は関係なく行えるようになります。
人に依存せずに済む技術革新は、業界課題である人材不足の問題を解決してくれるでしょう。
積極的に活用することにより、技術継承にかかる時間も省け、長時間労働の改善にもつながります。

需要の高まりに応えるためにも積極的にDX化を進めることが課題を解決する最大のカギとなるでしょう。

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