建設業界の有効求人倍率はどのくらい?
建設業界で働こうと考えている方の中には、有効求人倍率などが気になる方もいるでしょう。
厚生労働省が発表している一般職業紹介状況によると、2023年4月現在の全体的な有効求人倍率は1.32倍となっています。
これは前月と同じくらいの水準です。
全体的な新規求人倍率は2.23倍となっており、前月よりも0.06ポイント上昇しています。
いずれも1倍を超えているので、極端に求人が少ないということはありません。
建設業界の場合は、建設躯体工事従事者の新規求人倍率が11.85倍、有効求人倍率が9.83倍となっています。
建設躯体工事従事者以外の建設従事者は新規求人倍率が5.53倍、有効求人倍率が4.51倍です。
新規求人倍率は当月だけの求人数や求職者数をもとに算出されます。
そのため、直近の雇用状況や業界の雇用状態を把握する指標として役立ちます。
一方、有効求人倍率は有効期限内(2ヶ月)の求人数や求職者数をもとに算出される数値です。
算出された時に求人を出している企業と、求職活動をしている人の動向を知る指標になります。
この指標は景気の流れに合わせて変動します。
業界ごとの労働情勢を把握するためには有効求人倍率はもちろんですが、新規求人倍率も確認するようにしましょう。
失業率はどのくらいの割合?
失業率に関しては、2022年のデータを参考に算出していきます。
総務局の労働力調査によると、2022年度の全体就業者数は6,723万人、全体失業者数は198万人となっています。
そして建設業界の就業者数は479万人です。
全体の失業者数などを加味して建設業界の失業者数を計算してみると、約14.1万人であることがわかりました。
失業者数が算出できると失業率も計算できます。
失業率は、完全失業率=(完全失業者÷労働力人口)×100という計算式で算出することが可能です。
完全失業者は、仕事があればすぐに就労できる人を指しています。
建設業界の就業者数・失業者数を当てはめて計算してみると、14.1万人/479万人×100=2.94%になります。
2022年の完全失業率は2.6%であったことから、産業全体の完全失業率よりも若干数値が高くなっていることがわかりました。